赤池三男第36話「空き家事情」

お盆に生まれ故郷に帰省した人が寂しい思いをしたと言う。少年時代に繁栄していた商店街が、まばらでシャッター通りになっていた。町のように空き家だらけになった。

交通不便な山村の農家では、子どもたちが都会に出てしまい、残された親の農家が取り残された。高齢で老人施設や医療施設への入居が必要な高齢者もいて、後継者が見つからない。

総務省が、7月末に発表した平成25年の我が国の空き家率調査では、757万戸で、住宅全体の13.5%。別荘は41万戸を含む。5年前と比較して63万戸の増加だ。

計数的にみると、平成15年は659万戸だった。10年で100万戸増加する計算だ。576万戸になるところ、平成16年の空き家だった。年々増加している傾向は明らかだ。

県別事情では、山梨県が20%を超える空き家率を有する。次いで、長野県、高知県が20%台で続く。全国では21県が全国平均を超えている。

空き家だと「犯罪に利用されることがある」「崩壊などで危険」だから好ましくない。近所迷惑にもなる。高額な取り壊し費用も問題だ。残された人がその費用の負担を嫌がる場合もある。

税法上に問題が出てくる。家がある限り住宅用地として「固定資産税」が軽減されている。しかし、空き家のまま放置すれば、六団の固定資産税負担日に迫られる可能性がある。

東京では「建物が有って固定資産税の減税が無くなれば相当の負担増になる」との声もある。空き家対策特別措置法により、行政代執行による取り壊しも可能になった。

空き家対策は自治体も力を入れ、空き家バンク等の制度を充実させている。移住促進と空き家活用は、地方創生の重要施策として位置づけられている。

平成26年8月26日 赤池三男

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