予定納税の減額申請(7/15期限)はすべき?判断基準と手続き

目次

  1. 「予定納税が負担」資金繰りの悩み
  2. 予定納税と減額申請とは
  3. 減額申請をすべきかの判断基準
  4. 手続きと7/15期限
  5. 注意点(見積り過少のリスク)
  6. 税理士に相談するメリットと費用
  7. よくある質問
  8. まとめ

「昨年より今年の所得が減りそうなのに、去年と同じ予定納税を払うのは資金繰り的にきつい…」——個人事業主の方からよく寄せられるお悩みです。予定納税は前年の所得税をもとに計算されるため、業績が落ちている年でも去年ベースの金額を先払いすることになります。こんなときに使えるのが予定納税の減額申請です。予定納税の減額申請とは、その年の所得税の見積額が予定納税基準額より少なくなる見込みのときに、税務署へ申請して予定納税額を減らしてもらう手続きです。本記事では、減額申請をすべきかどうかの判断基準と7月15日の期限、手続きの流れを税理士法人みらいが解説します。

「予定納税が負担」資金繰りの悩み

予定納税は所得税の前払いですが、次のような負担感につながりやすい制度です。

  • 売上が落ちている年でも、前年ベースの金額を先に払わなければならない
  • 第1期・第2期とまとまった金額の支出が続き、運転資金を圧迫する
  • 「確定申告で戻ってくる」とはいえ、資金が返ってくるのは翌年になる
  • 減額申請ができることを知らず、そのまま払ってしまう

今年の所得が前年より減る見込みなら、減額申請で当面の納税負担を軽くできる可能性があります。ご自身が対象になるか判断に迷う方は、お気軽にご相談ください

予定納税と減額申請とは

予定納税とは、前年分の所得税額(予定納税基準額)が一定額以上の場合に、その年の所得税の一部をあらかじめ納める制度です(所得税法第104条)。予定納税基準額が15万円以上の方が対象で、その年の税額を確定申告で精算します。納付は年2回に分けて行います。

区分納付額の目安納付時期
第1期分予定納税基準額の3分の17月1日〜7月31日
第2期分予定納税基準額の3分の111月1日〜11月30日
第3期分(確定申告)残額を精算翌年の確定申告期限

減額申請とは、その年の所得税の見積額が予定納税基準額より少なくなると見込まれるときに、税務署へ申請して第1期分・第2期分の予定納税額を減らしてもらう手続きです(所得税法第111条)。廃業・休業や業績不振などで所得が減る年に活用できます。なお、口座振替で納める振替納税を利用している場合、減額が承認されると引き落とされる金額もその分減額されます。

減額申請をすべきかの判断基準

減額申請は「今年の所得(税額)が前年より減る見込み」があるときに検討します。具体的には次のようなケースが該当しやすいです。

ケース減額申請の目安
廃業・休業・失業した該当しやすい(所得が大きく減る)
売上不振・取引先減少で業績が悪化該当しやすい
災害・盗難・横領で損失が出た該当しやすい(雑損控除等)
多額の医療費・寄附金など控除が増える該当する場合あり
扶養家族が増えた(控除増)該当する場合あり
前年並み、または増収の見込み原則、申請の必要なし

目安として、今年の1月から申請時点までの実績をもとに年間の所得・税額を試算し、それが予定納税基準額を下回るなら減額申請を検討する価値があります。試算には帳簿の締めが必要になるため、根拠を整えて申請することが大切です。

手続きと7/15期限

手続きは「予定納税額の減額申請書」を所轄税務署へ提出して行います。流れは次のとおりです。

  1. その年の1月〜6月(または申請月まで)の実績から、年間の所得金額・所得税額を見積る
  2. 見積りの根拠となる資料(試算表・収支の見込みなど)を整える
  3. 「予定納税額の減額申請書」に見積額を記入して所轄税務署へ提出(e-Taxでも提出可)
  4. 税務署の承認を受けると、予定納税額が減額される

期限は減額したい期によって異なります。

申請の対象申請期限
第1期分・第2期分(両方)7月15日
第2期分のみ11月15日

第1期分の負担を軽くしたい場合は7月15日が期限です。期限を過ぎると原則としてその期の減額は受けられず、いったん納付したうえで確定申告での精算(還付)を待つことになります。資金繰りの観点からも、早めの準備が肝心です。

注意点(見積り過少のリスク)

減額申請は資金繰りを助ける便利な制度ですが、次の点に注意が必要です。

  • 見積りが過少だと精算時に不足が生じる:申請額を低く見積りすぎると、確定申告で追加納付が必要になり、資金計画が狂う原因になります。
  • 合理的な根拠が必要:単に「減りそう」ではなく、実績に基づいた試算が求められます。根拠が不十分だと承認されないことがあります。
  • 後半で業績が回復した場合:申請後に売上が持ち直すと、結局は確定申告で納めることになります。第2期の状況次第で改めて判断します。
  • 期限厳守:7月15日(第1期分)・11月15日(第2期分)を過ぎると、その期の減額は受けられません。

過少申告や見積りの誤りを避けるには、直近の実績を正確に締めたうえで年間見込みを立てることが欠かせません。

税理士に相談するメリットと費用

減額申請は「今年の所得をいくらと見積るか」がポイントで、ここを誤ると後で追加納付が生じます。税理士に相談すると、直近の帳簿から年間の所得・税額を精度高く試算し、無理のない申請額で申請書を作成・提出できます。当事務所では、西東京市(ひばりが丘・保谷・田無)や東久留米市・練馬区の個人事業主の方を中心に、予定納税の判断から確定申告までワンストップでサポートしています。申請書の作成は当事務所に依頼でき、費用は顧問契約の範囲に含めるか単発でご依頼いただくかによって異なります。個人向けサービスとあわせて、無料相談で見積もりいたしますのでお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 減額申請は誰でもできますか?

A. 予定納税の対象となる方(予定納税基準額が15万円以上の方)で、その年の所得税の見積額が予定納税基準額より少なくなる見込みがある場合に申請できます。廃業・休業・失業、業績不振、災害等による損失、控除の増加などが典型例です。合理的な見積りの根拠が必要です。

Q. 減額申請の期限はいつですか?

A. 第1期分・第2期分の両方を減額する場合は7月15日、第2期分のみを減額する場合は11月15日が期限です。期限を過ぎると、その期の減額は受けられず、確定申告での精算を待つことになります。

Q. 費用はいくらかかりますか?

A. 申請書の作成・提出は税理士に依頼できます。費用は顧問契約に含めるか単発かで異なります。当事務所ではご事業の状況を伺いお見積りしますので、まずは初回無料相談をご利用ください。

まとめ

予定納税の減額申請は、今年の所得(税額)が前年より減る見込みのときに、予定納税額を減らして当面の資金繰りを軽くできる制度です。対象は予定納税基準額15万円以上の方で、第1期分・第2期分の両方を減らすなら7月15日が申請期限(第2期分のみなら11月15日)。ポイントは、直近の実績に基づいて年間の所得を無理なく見積り、根拠を整えて申請することです。見積りが過少だと確定申告で追加納付になるため、判断に迷う方は税理士法人みらいの無料相談をご活用ください。なお、個別の判断は必ず税理士にご確認ください。

この記事の執筆者

税理士法人みらい(東京都西東京市/名古屋支店)。昭和58年開業、平成18年法人化。ISO9001認証取得。元国税局OB税理士を含む税理士が在籍し、法人・個人の税務会計・所得税・確定申告をワンストップでサポートしています。

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