「12月決算の会社で、7月末までに中間申告と納付が必要と言われたが、いくら払うのか・仮決算とどちらが得か分からない…」——12月決算法人の経営者からよくいただくご相談です。中間申告とは、事業年度が6か月を超える法人が、事業年度の中間時点で法人税や消費税の一部をあらかじめ申告・納付する手続きのことです。12月決算法人は事業年度開始から6か月(6月末)を経過するため、該当する場合の申告・納付期限は原則として7月31日です。本記事では、中間申告が必要かの判定から、予定申告と仮決算の使い分け、消費税の中間申告、7/31期限の納付実務までを税理士法人みらいが解説します。
「7月末の中間申告」12月決算法人の悩み
12月決算法人が7月末の中間申告を前に抱えがちな悩みには、次のようなものがあります。
- そもそも自社に中間申告が必要なのか判断がつかない
- 納付額がいくらになるのか、資金を用意できるか不安
- 予定申告と仮決算のどちらを選ぶと有利か分からない
- 今期は業績が落ちているのに前期基準で払うのは負担が大きい
- 法人税だけでなく消費税の中間もあり、期限管理が煩雑
中間申告の要否判定や有利不利の試算にお悩みの方は、お気軽にご相談ください(初回相談無料)。
中間申告・中間納付とは
中間申告とは、事業年度が6か月を超える法人が、その事業年度開始の日以後6か月を経過した時点で、法人税等をあらかじめ申告・納付する制度です(法人税法第71条ほか)。年1回の確定申告時にまとめて納めるのではなく、あらかじめ半期分を前払いする仕組みで、国の税収の平準化と、法人側の納税資金の分散という意味合いがあります。
12月決算法人の場合、事業年度は1月1日から12月31日までです。開始から6か月を経過するのは6月末で、中間申告・中間納付の期限は、その経過日から2か月以内、すなわち原則として7月31日となります。中間納付した金額は、期末の確定申告で計算した年税額から差し引かれ、精算されます。
中間申告が必要かの判定
すべての法人に中間申告が必要なわけではありません。法人税の中間申告は、前事業年度の確定法人税額をもとに計算した金額が一定額を超える場合に必要になります。具体的には、前期の確定法人税額 ÷ 前期の月数 × 6 で計算した金額が10万円を超えるかどうかが目安です(この金額が10万円以下、または前事業年度が存在しない設立初年度などは、原則として中間申告は不要です)。
| 区分 | 判定・中間納付税額の目安 |
|---|---|
| 予定申告の基準額 | 前期の確定法人税額 ÷ 前期の月数 × 6 |
| 中間申告が必要な場合 | 上記の金額が10万円を超えるとき |
| 中間申告が不要な場合 | 上記の金額が10万円以下、または設立初年度等 |
| 12月決算法人の期限 | 6月末経過→原則7月31日までに申告・納付 |
法人税で中間申告が必要な場合は、地方税(法人事業税・法人住民税)についても中間申告・納付が必要になるのが通常です。判定や税額の見込みは、前期の申告書をもとに確認します。
予定申告と仮決算の使い分け
法人税の中間申告には、大きく2つの方法があります。「予定申告」は前期実績の半分を機械的に納める簡便な方法、「仮決算」は上半期(開始から6か月)を1事業年度とみなして仮に決算を行い、実際の所得に基づいて税額を計算する方法です。
| 比較項目 | 予定申告 | 仮決算 |
|---|---|---|
| 計算方法 | 前期確定税額の半分(前期実績基準) | 上半期で仮決算し実際の所得で計算 |
| 事務負担 | 軽い(自動計算に近い) | 重い(決算・申告に近い作業) |
| 向いているケース | 業績が前期並み・安定している | 今期の業績が前期より大きく悪化している |
| メリット | 手間・コストがかからない | 実態に合った税額で納付でき資金負担を抑えられる |
| 注意点 | 業績悪化時も前期基準で納付 | 作業量が多く、追加費用が生じる場合がある |
業績が前期と同程度であれば、手間のかからない予定申告が一般的です。一方、今期に入って売上が落ち込んでいる、大きな損失が出ているといった場合は、仮決算を選ぶことで中間納付額を実態に合わせて抑えられる可能性があります。ただし仮決算は決算に近い作業が必要になるため、削減できる税額と手間・費用を天秤にかけた判断が重要です。詳しくは法人税の中間納付の実務(予定申告と仮決算の使い分け)もあわせてご覧ください。
消費税の中間申告
消費税にも中間申告の制度があります。前年(前課税期間)の消費税額(国税部分の年税額)に応じて、中間申告の回数が変わります。
- 前年の消費税額が一定額以下:中間申告は不要
- 一定額超〜:年1回の中間申告
- さらに多い場合:年3回の中間申告
- 非常に多い場合:年11回の中間申告
消費税の中間申告も、前年実績による方法のほか、仮決算による方法を選ぶことができます。法人税と消費税で期限や回数が異なるため、12月決算法人では複数の納付スケジュールを並行して管理する必要があります。法人の中間申告(予定申告)の仕組みと納付管理も参考にしてください。
7/31期限と納付
12月決算法人の法人税の中間申告・中間納付期限は、事業年度開始後6か月(6月末)の経過日から2か月以内、原則として7月31日です。実務の流れは次のとおりです。
- 前期の確定申告書をもとに、予定申告の基準額(前期確定税額÷前期月数×6)を算定し、中間申告の要否を判定
- 予定申告か仮決算かを選択(業績悪化時は仮決算を検討)
- 法人税・地方税・消費税の中間申告書を作成
- 7月31日までに、e-Tax・eLTAX、金融機関窓口、ダイレクト納付等で納付
予定申告の場合、税務署から「予定申告に係る通知書(納付書)」が送られてくることがあり、これを用いて納付することもできます。納期限を過ぎると延滞税の対象になりますので、資金繰りとあわせて早めの準備が大切です。
税理士に任せるメリットと費用
中間申告は、要否判定・方法の選択・複数税目の期限管理が絡むため、顧問税理士に任せることで負担とリスクを大きく減らせます。当事務所では、西東京市(ひばりが丘・保谷・田無)・東久留米市・練馬区の法人を中心に、前期実績の確認から予定申告・仮決算の有利判定、法人税・地方税・消費税の中間申告までワンストップで対応しています。
費用については、予定申告による中間申告書の作成は顧問契約に含まれることが多く、追加費用が発生しないケースが一般的です。一方、仮決算による中間申告は通常の決算に近い作業が発生するため、別途費用がかかる場合があります。費用は事業規模や取引量により異なりますので、法人向けサービスとあわせて無料相談でお見積りいたします。年間の納税予測を含めた対策は決算対策はいつから始める?節税と納税予測のための準備もご覧ください。
よくある質問
Q. 中間申告は必ず必要ですか?
A. すべての法人に必要なわけではありません。前期確定法人税額をもとに計算した金額(前期確定税額÷前期月数×6)が10万円を超える場合に必要になるのが目安で、10万円以下や設立初年度などは不要なこともあります。12月決算法人で該当する場合、期限は原則7月31日です。判定に迷う場合は無料相談でご確認ください。
Q. 予定申告と仮決算はどちらが得ですか?
A. 業績によって異なります。前期並みの業績なら手間のかからない予定申告が一般的ですが、今期の業績が前期より大きく悪化している場合は、仮決算により納税額を抑えられる可能性があります。仮決算は作業量が増えるため、削減できる税額と手間・費用を踏まえて判断します。当事務所で試算のうえご提案します。
Q. 費用はいくらかかりますか?
A. 予定申告による中間申告書の作成は顧問契約に含まれることが多く、追加費用が生じないケースが一般的です。仮決算による中間申告は決算に近い作業が発生するため別途費用がかかる場合があります。事業規模により異なりますので、初回無料相談でお見積りします。
まとめ
12月決算法人は、事業年度開始から6か月(6月末)を経過するため、該当する場合は原則7月31日までに法人税・地方税・消費税の中間申告と中間納付が必要です。まずは前期確定税額をもとに要否を判定し、予定申告と仮決算のどちらが有利かを見極めることが重要です。業績が前期より悪化している場合は仮決算で納税額を抑えられることもあります。中間申告の判定や有利不利の試算、期限管理にお困りの方は、税理士法人みらいの初回無料相談をご活用ください。なお、個別の判断は必ず税理士にご確認ください。