人は、毎日と言って良いほど「買い物」の機会があります。生活に必要な食料品や日用品をはじめ、衣類や家電製品など様々なものを購入します。しかし近年、「買い物難民」(買い物弱者)という言葉が注目されています。
買い物難民とは、日常の買い物に困難を感じている人々のことで、経済産業省の推計では全国に約700万人いるとされています。高齢化の進展、地方の過疎化、商店街の衰退、スーパーマーケットの閉店などが主な原因です。特に地方では、車を運転できない高齢者が最寄りのスーパーまで何キロも離れているケースが増えています。
高齢者の中には自動車免許を返納したことにより、買い物が不便になったという方も多くいます。免許返納後の交通手段として、コミュニティバスやデマンド型交通、タクシーの補助制度など、各自治体で様々な取り組みが行われています。
買い物難民対策として、移動販売車(移動スーパー)の取り組みが全国で広がっています。トクシマルやとくし丸などの移動スーパーは、地域のスーパーと提携して生鮮食品や日用品を積んだトラックで各地域を巡回します。また、ネットスーパーや宅配サービスの利用も増えていますが、高齢者にとってはインターネットの操作が難しいという課題もあります。
コンビニエンスストアの活用も注目されています。近年のコンビニは生鮮食品や総菜の品揃えが充実し、日常の買い物に対応できるようになってきました。また、過疎地域にコンビニを誘致する自治体の取り組みもあります。
買い物難民問題は単なる買い物の問題にとどまらず、高齢者の栄養状態の悪化、社会的孤立、地域コミュニティの崩壊など、様々な問題につながります。行政、民間企業、地域住民が一体となった対策が求められています。 赤池 三男 税理士・行政書士
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