税務調査の流れと適切な対応方法

税務調査とは

税務調査とは、納税者が適正に申告・納税を行っているかを税務署(国税局)が確認する手続きです。法人・個人を問わず、すべての納税者が調査の対象となる可能性があります。

税務調査は「適正・公平な課税の実現」を目的としており、決して脱税の疑いがある場合だけに行われるものではありません。正しく申告していても調査を受けることはあります。

税務調査の種類

任意調査

一般的な税務調査のほとんどは「任意調査」です。国税通則法に基づき、税務職員が質問検査権を行使して行う調査で、事前に納税者に通知した上で実施されます。

「任意」とはいえ、正当な理由なく調査を拒否したり、虚偽の答弁をしたりすると、罰則(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)の対象となります。

強制調査(査察)

大口・悪質な脱税が疑われる場合に、国税局査察部(いわゆるマルサ)が裁判所の令状を得て行う調査です。抜き打ちで行われ、帳簿書類や資料の差し押さえが可能です。強制調査は刑事告発を前提としており、一般的な事業者が対象となることはまれです。

税務調査の流れ

1. 事前通知

任意調査の場合、原則として調査の開始前に事前通知が行われます(国税通則法第74条の9)。事前通知では、以下の事項が伝えられます。

税理士が関与している場合は、まず税理士に連絡が入ります。日程の都合が悪い場合は、合理的な理由があれば変更を申し入れることができます。

無予告調査について

事前通知をすると正確な事実の把握が困難になると判断される場合など、一定の要件のもとで事前通知なしに調査が行われることがあります。ただし、これは例外的な取扱いです。

2. 調査当日の対応

調査当日は、通常1~2日間(大規模法人の場合は数日~数週間)にわたって行われます。

調査当日の注意点

わからないことは「確認して後日回答します」と答えれば問題ありません。推測や憶測で回答することは避けましょう。また、調査官の質問の意図がわからない場合は、聞き返すことも大切です。

3. 調査結果の通知

調査の結果、以下のいずれかが通知されます。

結果 内容
是認 申告内容に問題なし。追加の税金は発生しない
修正申告の勧奨 誤りが見つかった場合、自主的な修正申告を求められる
更正処分 修正申告に応じない場合、税務署長が税額を更正する

加算税の種類と税率

申告に誤りがあった場合、本税に加えて加算税が課されます。

加算税の種類 税率 適用される場合
過少申告加算税 10%(期限内申告税額と50万円のいずれか多い金額を超える部分は15%) 期限内に申告したが、税額が過少だった場合
無申告加算税 15%(50万円を超える部分は20%、300万円を超える部分は30%) 期限内に申告しなかった場合
重加算税 35%(無申告の場合は40%) 仮装・隠蔽があった場合
不納付加算税 10% 源泉所得税を期限内に納付しなかった場合

自主的な修正申告の場合

税務調査の事前通知前に自主的に修正申告を行った場合、過少申告加算税は課されません。事前通知後~調査による更正の予知前の場合は、過少申告加算税が5%(50万円超部分は10%)に軽減されます。

延滞税

修正申告や更正により追加の税金を納付する場合、法定納期限の翌日から完納の日までの期間に応じて延滞税が課されます。延滞税の割合は毎年見直され、納期限の翌日から2ヶ月を経過する日までの期間と、それ以後の期間で異なる税率が適用されます。

延滞税の金額を最小限に抑えるためにも、追加の税金が生じた場合は速やかに納付することが重要です。

税理士の立会いの重要性

税務調査において、税理士に立会いを依頼することには大きなメリットがあります。

税務調査に備える日頃の準備

まとめ

税務調査は、正しく申告している限り過度に恐れる必要はありません。日頃から適切な記帳と書類保管を行い、税務調査の連絡を受けた際は、速やかに税理士に相談して適切な対応を取ることが重要です。加算税や延滞税のリスクを最小限に抑えるためにも、専門家のサポートを活用しましょう。

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